◆薬剤業務補助者(ファーマシーテクニシャンなど)育成のための手引書!
近年、薬剤師の業務内容が拡大する一方、医療現場では薬剤師不足が顕在化しています。
その打開策として期待されているのが、薬剤師免許を持たない補助者(本書では「薬剤業務補助者」
と呼称)への、一部の薬剤業務のタスクシェア/シフトです。
しかし、日本における薬剤業務補助者の養成は、厚生労働省が2019年4月2日に「調剤業務のあり方
について」と題する通知(いわゆる「0402通知」)を発出していますが、具体的な運用については「現場
任せ」になっているのが現状と言えます。
本書は、そのような状況を踏まえ、薬剤業務補助者を育成する際に必要とされる基本的な知識や技能
をわかりやすく解説しています。
また、実際の業務例を交えながらタスクシェア/シフトのあり方を紹介しています。
薬剤業務補助者への教育・研修、薬剤業務補助者自身の研鑽に役立つ一冊です。
>>内容見本はコチラ(1.9MB)
≪目 次≫
第 I 章 薬剤業務の基礎
[1] 薬(医薬品)の基礎知識
1.新しい薬ができるまで
2.特許と後発医薬品(ジェネリック医薬品)
3.薬の体の中での動きと働き
4.TDM(治療薬物モニタリング)
5.薬の区分
6.登録販売者とは
7.薬の名前
8.薬の形態(剤形)と服薬時間
9.効能・効果(適応症)と有害反応(副作用)
10.薬の使用説明書(電子添付文書)とその見方
[2] 処方箋
1.処方箋と処方箋の記載事項
2.処方監査と疑義照会
3.一般名処方と後発医薬品への変更
[3] 調剤
1.医師の処方入力から処方箋の発行まで
2.調剤の流れ
3.特殊な調剤(高カロリー輸液・抗がん薬の無菌調製)
[4] 服薬方法の工夫と時間
[5] 院内製剤
第 II 章 薬剤業務補助者に必要な知識と業務例
[1] 薬剤業務の補助業務
1.薬剤師の仕事
2.薬剤業務補助者のできること・できないこと
3.基本的な補助業務
[2] 医療に関わる心構え
1.マナー
2.医療倫理
3.個人情報の取扱い
4.同意
[3] 医療安全
1.病院の中は決して安全ではない
2.医療安全への取り組み方
3.取り違いを起こさないための工夫
4.注意を要する医薬品(ハイリスク薬)
5.ハザーダス・ドラッグとその取扱い
6.衛生管理
7.滅菌と無菌操作、消毒と消毒薬
[4] 薬剤業務補助者の業務例
1.大阪府済生会中津病院薬剤部
-内服調剤室における薬剤業務補助者の業務例-
2.神戸大学医学部附属病院薬剤部
-内服調剤室における薬剤業務補助者の業務例-
3.地方独立行政法人りんくう総合医療センター薬剤部門
-注射調剤室における薬剤業務補助者の業務例-
4.京都大学医学部附属病院
-がん薬物療法・注射薬調製室における薬剤業務補助者の業務例-
5.和歌山県立医科大学附属病院薬剤部
-注射薬調剤業務における薬剤業務補助者の業務例-
6.和歌山県立医科大学附属病院薬剤部
-医薬品情報室・製剤室における薬剤業務補助者の業務例-
7.市立敦賀病院薬剤部
-入院前の持参薬鑑別報告における薬剤業務補助者の業務例-
8旭川医科大学病院薬剤部
-麻薬管理業務における薬剤業務補助者の業務例-
第 Ⅲ 章 薬剤業務補助に関連する事項
[1] 医療制度
1.薬剤師に特に関係する法律
2.医療保険と診療報酬
3.医療機関とは
[2] タスクシェア/シフトとその関連事項
1.働き方改革とタスクシェア/シフト
2.PBPM、問い合わせ(疑義照会)簡素化プロトコル、トレーシングレポート
3.薬剤師だけでは薬に関する業務はできない-薬剤師不足と薬剤業務補助者-
4.薬剤師による業務独占資格と調剤
5.0402通知
6.「調剤」が抱える曖昧な解釈
[3] 薬剤師と薬剤業務補助者の背景
1.薬剤師と薬剤業務補助者の歴史
2.病院薬剤師不足と地域・業態偏在
【編集】松原和夫、矢野育子、大村友博、米澤淳
【判型・頁】B5判・183頁
【定価】5,300円+税
【発行】2024年11月
ISBN 978-4-8408-1647-2 C3047