2009 年に日本で初めて上市して以来、その市場規模を年々拡大させ、今後も更なる普及が求められているバイオシミラー。
本書では、バイオシミラーの今後の普及策について、その承認プロセスや歴史、開発・製造、臨床や導入における先進的な取り組みを通して考察しています。
とくに、臨床現場でのバイオシミラーの導入事例では、薬剤部における情報収集や使用状況の調査、院内周知、病院経営の観点からの考え方など、その効果や問題点、今後の展望など取り上げています。
バイオシミラーに携わる全ての方にご活用いただきたい一冊です。
【目 次】
◆ 巻頭座談会『わが国のバイオシミラー動向と普及戦略について』
石井明子(国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部部長)
黒川達夫(日本バイオシミラー協議会理事長)
武藤正樹(司会。日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会代表理事、日本医療伝道会衣笠病院グループ理事)
◆ 特別インタビュー『 バイオシミラーの普及・促進について』
話し手:安藤公一(厚生労働省医政局医薬産業振興・医療情報企画課課長)
聞き手:武藤正樹(日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会代表理事、日本医療伝道会衣笠病院グループ理事)
第1部 バイオシミラー 承認と臨床
第1章 バイオシミラーとは何か ~わが国のバイオシミラー事情~
武藤正樹(日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会代表理事、日本医療伝道会衣笠病院グループ理事)
第2章 わが国のBSの承認プロセスについて ~品質確保・同等性/同質性~
本田二葉(医薬品医療機器総合機構審査マネジメント部医薬品基準課)
第3章 わが国のバイオシミラー承認の歴史2009~2022年
武田浩二(矢野経済研究所研究員、神奈川県立保健福祉大学特別研究員)
第4章 バイオシミラーの臨床 ~炎症性腸疾患~
風間友江(札幌医科大学医学部炎症性腸疾患遠隔医療講座)
仲瀬裕志(札幌医科大学医学部消化器内科学講座)
第5章 バイオシミラーの臨床 ~関節リウマチ~
川合眞一(日本リウマチ財団理事長/東邦大学名誉教授)
第6章 バイオシミラーに関する国際的動向
石井明子(国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部部長)
斎藤嘉朗(国立医薬品食品衛生研究所副所長)
第2部 開発・製造・製品
第1章 バイオ後発品と加齢黄斑変性治療薬の開発動向
前澤大介(癸巳化成株式会社代表取締役社長)
加瀬大明(癸巳化成株式会社代表取締役会長)
上釜兼人(癸巳化成株式会社技術顧問)
第2章 バイオシミラー製品一覧、普及率、今後出る製品
一般社団法人日本バイオシミラー協議会
第3章 バイオシミラーの製造と安定供給を考える
岡村元義(株式会社ファーマトリエ代表取締役)
第4章 わが国のバイオシミラービジネスの動向
武田浩二(矢野経済研究所研究員、神奈川県立保健福祉大学特別研究員)
第3部 バイオシミラー 導入事例
第1章 東邦大学医療センター大森病院~インフリキシマブBSの導入取り組み事例とその効果~
小園幸輝(東邦大学医療センター大森病院薬剤部)
西澤健司(東邦大学医療センター大森病院薬剤部)
第2章 横浜市立大学附属病院 ~各製剤の導入事例と使用実績~
小池博文(横浜市立大学附属病院薬剤部)
第3章 山形大学医学部附属病院~導入取り組み事例とシミュレーションデータ~
山口浩明(山形大学医学部附属病院薬剤部教授・薬剤部長)
第4章 宮崎大学医学部附属病院 ~モニタリングとガバナンスの重要性~
池田龍二(宮崎大学医学部附属病院薬剤部)
関屋裕史(宮崎大学医学部附属病院薬剤部)
第5章 群馬大学医学部附属病院
大島宗平(群馬大学医学部附属病院薬剤部)
中村浩規(群馬大学医学部附属病院薬剤部)
第6章 戸田中央メディカルケアグループ新座病院
金井紀仁(戸田中央メディカルケアグループ新座病院薬剤科)
第7章 林リウマチ整形外科クリニック~バイオシミラーは“三方良し”の選択:関節リウマチ実地診療から考えるBS~
林真利(林リウマチ整形外科クリニック院長)
第8章 フォーミュラリーとバイオシミラー ~医薬品情報の重要性について~
冨士田圭吾(日本調剤株式会社FINDAT事業部)
上田彩(日本調剤株式会社 FINDAT事業部)
第4部 バイオシミラー 普及を考える
第1章 バイオシミラー導入・処方における課題等~医師千人のアンケート調査から~
斎藤嘉朗(国立医薬品食品衛生研究所副所長)
佐井君江(国立医薬品食品衛生研究所)
第2章 バイオシミラー導入における薬剤師の役割
米澤淳(慶應義塾大学薬学部統合臨床薬理学講座教授)
【編集】バイオシミラー編集委員会
【判型・頁】B5判・223頁
【定価】本体3,700円+税
【発行】2024年1月
ISBN:978-4-8408-1626-7 C3047