患者の安全・安心・納得につながる薬物療法を提供するために
本書は、千葉大学医学部附属病院で実際に使用されている検査値つき処方箋(※1)のうち、疑義照会が頻回である症例とプレアボイドすることで深刻な事故を防ぐことができる症例を分野ごとにまとめ、患者個々に即した『処方鑑査』~『疑義照会』~『服薬指導』に至るまでのプロセスとその考え方について解説しています。
《本書のポイント》
●解説は、ベテラン薬剤師と若手薬剤師の会話形式で進行し流れに沿ってやさしく理解できます。
●検査値から副作用回避、過量投与回避、禁忌症例への投与回避につながる情報が読み解けます。
●各症例の冒頭に実際の処方箋を見開きで掲載することで、まず自分で処方箋内容を考察してから解説を読みすすめられます。
●処方鑑査や服薬指導のポイント、症例ごとのまとめの解説を記載し、要点がわかります。
●実例から抜粋した38症例を掲載。
電解質編(9症例)/腎機能編(9症例)/肝機能編(6症例)/血算編(6症例)/その他(8症例)
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(※1)千葉大学医学部附属病院では、「副作用の回避」「過量投与の回避」「禁忌症例への投与回避」を目的に、処方箋に『固定検査値』と『医薬品検査値』(※2)の2通りの方法で検査値を表記し、CTCAE(※3)による有害事象の評価基準と患者から得られた情報とともに活用して
疑義照会に役立てています。
これにより、肝障害、腎障害、電解質異常を考慮した処方鑑査が可能となり、患者に最適な薬物療法を行うことができます。
(※2)医薬品検査値は、千葉大学医学部附属病院で医療用医薬品2万品目に対して約5万の禁忌等を抽出し内容ごとに分類・解析して作成されたデータベースにより処方箋に表示される検査値情報。
添付文書の禁忌・警告に具体的に検査項目が記載されている医薬品と、添付文書または「CKD診療ガイド2012」(日本腎臓学会)に腎機能に応じた至適投与量の記載のある医薬品を記載。また、添付文書の禁忌・警告に病名や病態が記載されている場合は、可能な限りその病態に関連する検査値に置き換えて表示。
(※3)アメリカ国立癌研究所が主導し作成された有害事象に関しての評価基準。Grade1(軽症)~Grade5(死亡)までの5段階に分類。
【編集】千葉大学医学部附属病院薬剤部(’16.10)
【編集代表】石井 伊都子(千葉大学医学部附属病院薬剤部 薬剤部長)
【判型・頁】B5判・299頁
【定価】3,700円+税
ISBN:978-4-8408-1369-3 C3047