改訂モデル・コアカリキュラム対応!効率のよい充実した病院実習にするために薬学生、指導薬剤師に役立つ!
■代表的8疾患の症例について薬物治療の考え方・進め方を対話形式で解説
入院時患者情報・薬学的管理と経過・ポイント解説を症例ごとにわかりやすくまとめ、「これまで学んだ知識の臨床現場での活かし方」「多職種との協働で重要な“カルテを読む力”」などを身に付けるための『現場に即した実習』に役立つ一冊です。
◇症例解説では、カルテや患者情報から
学生と指導薬剤師のディスカッションを通して薬物療法を検討し、医師
へ処方提案、患者へ服薬指導、学生カルテに記録するまでの流れを対話形式でわかりやすく解説しています。
◇治療の過程ごとに着目する点や注意点、それに対する考え方(アプローチの方法)がわかるので、学生は「どの
ような点に気を付けて考えていけばよいのか」、指導薬剤師は「確認や指導を行う際のポイント」を掴めます。
>>【内容見本】はコチラ
>>チラシPDFのダウンロードはコチラ
>>【訂正のお知らせ】<<
┃書評
井上 圭三 氏(帝京大学理事・副学長,一般社団法人 日本私立薬科大学協会会長)
薬学教育モデル・コアカリキュラム(2013年改訂)に対応した「病院における実務実習」の教科書が刊行された。
薬剤師のプロフェショナリズム“薬物そのものの知識はもとより、薬物治療の研さんを積み、患者という他者へ貢献する”を薬学生に実感してほしいとの願いで編集されたと前文にある。
実習編はモデル・コアカリで謳われている“代表的8疾患”について、実際に病棟業務で遭遇するケースをイメージして構成されている。
学生が指導薬剤師、担当医師、看護師、さらには患者とやり取りをし、臨場感をもって課題の抽出、評価、処方提案などの対応をする・・・という従来の教科書にないスタイルで、現場にいない学生、大学教員にとってさえ全体のイメージを掴みやすい。
病院に入院する多くの患者さんが複数の疾患をかかえ、多様な症状を示すなかで適格な判断を下し薬剤師としての使命をはたす過程を実習生が実際に実感できるように工夫されている。
薬剤師の業務が「モノからヒトへ」大きな変局点を迎えているなかで、本書に示されているような薬剤師の活動はほんの一端であるとしても、薬学生にとって良い道しるべとなるであろう。
最近の教育改革でも学習成果型教育(OBE)の重要性が叫ばれているが、6年制薬学にあってはいち早くそのスタイルを導入しコアカリに反映されている。
大学における教育の最終地点は実践の最初の一歩、すなわち実務実習でありその成果が問われる。
本書ではOBEの意義について、また、成果の評価法としてルーブリック評価についても解説されており教育についての導入書としても優れている。